備蓄計画に含まれないアビガンよりリレンザ!

日本におけるパンデミックに対する抗インフルエンザ薬の備蓄計画としては、全国民の45%に相当する5,700万人分のタミフル8割とリレンザ2割の備蓄目標が掲げられ、現在では6,800万人の備蓄が完了していますが、平成28年8月より備蓄中のタミフル及びリレンザが順次期限切れを迎える為に平成28年9月より備蓄目標量を下回るとされています。国の備蓄計画に対して約272万人分が不足し、都道府県の備蓄計画に対して約265万人分が不足すると推測されています。現在の備蓄計画は、タミフルとリレンザに限られていますが、今後タミフルドライシロップ、ラピアクタ、イナビルの順で新しい薬剤の備蓄計画が進められていきます。しかし、アビガン錠に関しては、薬事承認に必要とされる臨床試験における有効性や安全性の実証データが揃い次第備蓄の必要性を論議するとして備蓄計画に含まれてい無いのが現状です。又、アビガン錠は、新型インフルエンザウイルスによるパンデミックにおいて、タミフルやリレンザの有効性が認められ無い時に限り製造流通が承認されています。リレンザなどのノイラミニダーゼ阻害薬は、感染細胞内で通常通りウイルス増殖をさせ、ノイラミニダーゼに作用を及ぼし増殖したウイルスの拡散を阻害する事でウイルスの増殖を抑制します。対してアビガン錠は、ファビピラビルを主成分とするRAN依存性RANポリメラーゼ阻害薬であり、作用機序としては感染細胞内でファビピラビルとシトシンやウラシルと置換されRAN依存性RNAポリメラーゼと結びつく事でインフルエンザウイルスの増殖自体を阻害します。アビガン錠は、インフルエンザウイルスの型に影響され無いRAN依存性RANポリメラーゼに作用するので、韓国で発生したH5N8型やH5N1型、ステルスウイルスのH7N9型、豚インフルエンザ H3N2v型などに対抗する薬剤として期待されています。

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